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プレスリリース

更新日 : 2020.10.19 コロナ禍での美術鑑賞にひとつの答え −読む展覧会「BOOK PROJECT」現代美術家の山本高之、リ・ビンユアン、松本美枝子、金氏徹平、横山裕一らが参加

コロナ禍での美術鑑賞にひとつの答え−読む展覧会「BOOK PROJECT」
現代美術家の山本高之、リ・ビンユアン、松本美枝子、金氏徹平、横山裕一らが参加!

3年に一度開催される、“障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アート国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」(主催:横浜ランデヴープロジェクト実行委員会/NPO法人スローレーベル/共催:横浜市)。今回のリリースでは、美術展の最新情報を公開いたします。

全参加作家、および作品と応答する表現の組み合わせ発表
6名の作家が作る「作品」に対して、8名1組が作品を見て感じたインスピレーションをもとに、各々の表現で応答します。本リリースでその全ラインナップを発表いたします。

新しい鑑賞のかたちを提案
コロナ禍の状況を受けて、従来の展示空間ではなく、ブック(本)の形で作品を紹介。この本を横浜市庁舎で1000部無料配布。公式ウェブサイトからも無料でダウンロードできます。また特設サイトでは映像や音の作品を紹介するほか、ロバート キャンベルさんや篠原ともえさんが目が見えない人や聞こえない人と 対話しながら作品を鑑賞するバリアフリーの映像コンテンツがお楽しみいただけます。

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020」  読む展覧会「BOOK PROJECT」概要 
[会期]2020年11月18日(水)〜24日(火)
[BOOK PROJECT 特設サイトURL]https://bookproject.paratriennale.net/
[鑑賞方法]
1)ブック:会期中、横浜市庁舎でブック(1000部)無料配布。同日より特設サイトからも無料ダウンロード可能。
2)特設サイト:会期中は映像、音声作品と、情報保障のための動画を公開。また、イギリス人作家ジェス・トムのドキュメンタリー映画 《Me, My Mouth and I》 も日本語字幕つきで公開します。
3)横浜市庁舎:ブックを無料配布するほか、山本高之、鎌江一美、杉浦篤、川戸由紀、華雪の作品展示を行います。*ステージを使用した特別イベントも開催予定!詳細は11月発表いたします。


 

01. 作家:山本高之(現代美術家) /作品 《悪夢の続き》(新作)

2人1組で一方が見た悪夢の話をもう一方が聴いて、続きを考える。横浜市栄区の特定非営利活動法人みちくさみち 地域活動支援センターegaoに協力してもらい撮影。

「僕の作品は基本的に、コミュニケーションにおける不可能性、他人のことは絶対理解できないよねというある種の絶望からはじまり、その先を想像するところから始まるものが多いです。……このプロジェクトは夢というプライベートな経験を、敢えてその言葉を使って他者に伝え、聞いた相手もまたその言葉を使って続きを考えハッピーエンドにしてしまいます。分かり合えなさを共に体験しつつ、かつ言葉を使っていてもそれを超えたところでの関係性は生まれるのかなと思いやってみることにしました。」(作家インタビューより) 

応答するひと:
●松本美枝子(写真家・美術家)/作品《いつか 私も みたいもの》(新作)
松本さんは、周囲のさまざまな関係性の人々に「私(作家本人)に見せたいと思う風景」を聞きました。見つかるかどうかわからないそれらを探しに行くことで、他者の心の内にあるイメージを想像し、写真に収めることはできるのかどうか、を試みました。

●中川美枝子(「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」スタッフ) /作品《蓋の向こうからあなたへ》(新作)
山本さんの作品を下敷きに、発話する人間の自意識のありかを考察したテキストを発表。「誰かのカメラが、私の蓋をずっと映しているとします。カメラの向こう側には、いろんな目と耳があるわけです。ひょっとしたら、私の蓋が私自身だと思われるかもしれないし、とっくに蓋の向こう側を見透かされているかもしれない。蓋の向こう側の私について、勝手な想像されているということもあり得ます。それでも私はきっと、蓋を完全にあけ放つことはしないでしょう。だって、素のままの自分を自分の中にとどめておきたいから。常に、求められている自分でいたいから。」(中川美枝子《蓋の向こうからあなたへ》より)

 

02. 作家:鎌江一美(やまなみ工房)/作品《タキシードを着たまさとさん》

思いを寄せる、やまなみ工房の施設長、山下完和(まさと)さんの像を粘土で作り続ける鎌江さん。ブックには所属するやまなみ工房での様子と制作シーンの撮り下ろしも収録されます。

応答するひと:
●柏木麻里(詩人)/作品《いつも、いつでも》(新作)
鎌江さんの創作に詩で応答してくれたのが、柏木麻里さん。人を想う気持ちの強さと、同時に経験する切なさが表現されています。「わたしが/さわっているのは/幸せになりかた/ねえ/今日一緒にいることは/明日一緒にいなくて良いってことじゃないんだよ/わかるよね」(柏木麻里「いつも、いつでも/坤」冒頭より)

 

03. 作家:井口直人(さふらん生活園)/作品《無題》

施設や、行きつけのコンビニのコピー機で、毎日決まった時間に行われる創作活動。スキャン台の上に顔や手、身の回りのものを置いて、時にスキャナーの動きに合わせて体を動かしながらコピーボタンを押します。色は施設の職員の方とのコミュニケーションを経て選ばれます。

応答するひと
●船越雅代(料理家・アーティスト) /作品 《痕跡》(新作)
実際にさふらん生活園へと足を運び、井口さんの制作の様子を目の当たりにした船越さん。井口さんの作品への応答として、色とりどりの野菜を薄くスライスして重ねた料理を作ってくれました。


●金氏徹平(現代美術家) /作品 《白地図》シリーズ
金氏さんは、20年近く継続して発表している《白地図》シリーズで井口さんの作品に応答します。「コピー機の光、石膏の粉の降雪、それぞれが個人的な小さなアクションとしての人工的な自然現象ともいえるようなものを用いて新しいイメージを作り出し、大きな流れとしての身体性、時間、価値観などを揺さぶる可能性があるのではないか?その点において共通点はないだろうかと考えてみたりしています。」(金氏徹平のテキストより)

 

04.作家:川戸由紀(アートかれん)/作品《無題(舞台シリーズ)》ほか

子ども向け番組のショーをモチーフに、登場するキャラクターや舞台の様子を、一場面ずつ連続して描き出す川戸由紀さん。一つの番組が大量の絵画の山となって表現されます。

応答するひと:
●横山裕一(美術家・漫画家)/作品《ベビーブーム「花火」》(新作)
一場面ずつの絵画を描く川戸さんへの応答として、横山さんは《ベビーブーム》の新作を制作しました。花火を楽しむ二人の様子が、刻々と流れる時間を表す漫画のコマの中に表されています。

05.リ・ビンユアン(現代美術家)/作品《画板 100 × 40》、《橋が壊れるまで》

中国の若手現代美術家で最も注目を浴びるひとり、リ・ビンユアン。濁流に小さな画板を掲げるパフォーマンス、《画板 100×40》と、石橋の上を側転する、2012年から継続しているパフォーマンス《橋が壊れるまで》。社会と個人の関係を表現した映像作品2本を提供。

応答するひと
●華雪(書家)/作品《線を引く―― 「一」を書く》(新作)
リ・ビンユアンの創作姿勢に応答し、書家の華雪さんは漢数字「一」を何度も書くという作品を作りました。「リさんの作品を見ると、彼の行為そのものが、線を引く、定められた唯一の線ではなく、まず仮の一本を引いて、確かめ、また新たな線を引くことを繰り返しながら、今、自分が置かれている〈場〉を確かめようとしているのではないかと思えてきた」(華雪《線を引く――「一」を書く》テキストより)


●磯子区障害者地域活動ホーム + 飯塚聡(映像作家)/作品《響きとこだま》(新作)
濁流に小さな画板を掲げ続けるリ・ビンユアンのパフォーマンス映像《画板 100 × 40》に、磯子区障害者地域活動ホーム(通称「いそかつ」)のメンバーがさまざまな形で応答する様子をとらえた映像作品です。

 

06.作家:杉浦篤(工房集)/作品《無題》

杉浦さんは、生活の中で、楽しそうに写真を鑑賞します。時に写真を入れた箱を抱えながら、時にベッドに並べて寝転がりながら。その毎日の行為によって、杉浦さんの大切にしている写真は、角が落ちたり、表面が削られていくのだそうです。

応答するひと
●dj sniff(音楽家)/作品《消されることで共振する記憶の手前にあるもの 杉浦篤の作品への応答》(新作)
DJとして音楽を奏でることは、大事なレコードが擦り切れていくことでもあると語るdj sniff。今回は杉浦さんの写真への応答として、ターンテーブルにカッター、紙ヤスリ、消しゴムを設置してレコードを削る、新しい音の作品を作り、テキストとともに発表します。」


BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター〜わかりあうことの不可能さと、あきらめないことについての考察〜」

1)テーマ
「そのうち届くラブレター」について
パラトリエンナーレの第3回目となる美術展はこれまでの取り組みの延長線上に立ち、「障害」とは何かを根底から問うテーマ展示を行います。人間、みなが抱えるわかりあうことの不可能さを見据えながら、その絶望を乗り越えていく視点・姿勢をもった多様なジャンルの表現を紹介します。

“障害をめぐる誤解や偏見、あるいは築かれてしまった無意識の壁を、現代生活の中でみなの問題として見つめようとしたとき、コミュニケーションとその障壁というものの存在が浮かび上がってくる。私たちはみな、言いたいことがある。伝えたいことがある。でも言葉や想いが伝わるとは限らない。子どもが言うことを聞かない、上司とうまくいかない、パートナーと最近すれ違っている ――こんな諍いは日常茶飯事だ。このもどかしい想いを抱えて、私たちはそれでも他者とつながることを諦めずに、えっちらおっちら生きている。タイトルにあるラブは、「届いてほしいのに、届かない」「でも諦められない」という、心理のメタファーとして引っ張ってきた。私たちは他者とつながろうとする無駄な努力や情熱を全肯定することにした。「そのうち届くよ」と、少し気楽な言い方をして。” (ブック序文より)

2)キュレーター紹介

リーダー 金澤 韻(かなざわ こだま)1973年神奈川県生まれ。現代美術キュレーター。熊本市現代美術館など公立美術館での12年の勤務を経て、2013年に独立。これまで国内外での展覧会企画多数。トピックとして、グローバリゼーション、ニューメディアアート、そして日本の近現代史を扱い、時代・社会の変化とともに変容する人々の認識と、私たちに精神的な困難をもたらすものを捉え、問題解決の糸口を探る。

田中みゆき(たなか みゆき)1980年大阪府生まれ。キュレーター/プロデューサー/東京都渋谷公園通りギャラリー学芸員。「障害は世界を捉え直す視点」をテーマに展覧会やパフォーマンス、映画、ゲームなどカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。価値や評価が定まる前の表現を扱うプロジェクトを通して、表現の見方や捉え方を当事者や鑑賞者とともに再考する。

畑井 恵(はたい めぐみ)1983年和歌山県生まれ。高校中退後、辻製菓専門学校、辻調グループフランス校シャトー・ド・レ クレール卒業。パティシエとして2年間勤務の後、大阪大学文学部・文学研究科で西洋近現代美術史を専攻。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員を経て2015年より千葉市美術館学芸員。現代美術を中心とした展覧会企画及び教育普及事業を担当。主な展覧会に「目 非常にはっきりとわからない」。

3)アーティストプロフィール

山本 高之(やまもと たかゆき)1974年愛知県出身。小学校教諭としての経験から「教育」を中心テーマのひとつとし、子供のワークショップをベースに会話や遊びに潜む創造的な感性を通じて、普段は意識されることのない制度や慣習などの特殊性や、個人と社会の関係性を描く。近年は地域コミュニティと協働して実施するプロジェクトに多く取り組んでいる。

松本美枝子(まつもと みえこ)写真家、アーティスト。写真や映像、文章などを媒介にした作品を制作。主な展示に水戸芸術館「クリテリオム68」(06)、「茨城県北芸術祭」(16)、中房総国際芸術祭「いちはらアート×ミックス」(14)、ガーディアン・ガーデン「The Second Stage at GG #46」(17)など。著書に写真詩集『生きる』(共著:谷川俊太郎、ナナロク社)など。「水戸のキワマリ荘」のほか、「メゾン・ケンポク」を運営し、研究とプロジェクトをベースにして、地域に場を開くことを実践している。

船越雅代 (ふなこし まさよ)NYの料理学校 Institute of Culinary Education卒業。Blue Hill をはじめとするNYのレストランに勤めた後、ヨーロッパからアジアを放浪。オーストラリア船籍の客船のシェフとして大平洋を巡り、バリの老舗ホテルTandjung Sariのシェフを務め、2012年から拠点を京都に移し、国内外で、その土地を食文化、文化人類学、歴史などの視点から掘り下げ、食で表現する活動を展開する。2018年、京都にFarmoonをオープン。土祭 2018 招聘アーティスト。

川戸由紀(かわど ゆき)1984 年横浜市生まれ、横浜市在住。2003 年より横浜市港北区「アート・メープルかれん」に所属。ディズニーや子供番組のショーのキャラクター、舞台のほかにも風景や食べ物などが絵画や刺繍で表現される。それらは類似する物や構図で、連続して制作されるものが多い。紙に描いた舞台、人形を動かしながらコマ撮りして、映像作品を制作していた時期もある。

金氏徹平(かねうじ てっぺい)身のまわりの事物を素材に部分を切り抜き繋ぎ合わせることで、既存の文脈を読み替えるコラージュ的手法を用いて作品を制作。横浜美術館(2009年)、ユーレンス現代美術センター(北京2013年)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2016年)等で個展を開催、また、国内外の企画展・国際展で作品を発表している。2011年以降、舞台美術も複数手がけ、近年は舞台作品も制作している。

華雪 (かせつ)1975年、京都府出身。書家。92年より個展を中心に活動。文字の成り立ちを綿密にリサーチし、現代の事象との交錯を漢字一文字として表現する作品づくりに取り組むほか、〈文字を使った表現の可能性を探る〉ことを主題に、国内外でワークショップを開催する。刊行物に『ATO跡』(between the books)、『書の棲処』(赤々舎)など。作家活動の他に、『コレクション 戦争×文学』(集英社)、『石原愼太郎の文学』(文藝春秋)をはじめ書籍の題字なども多く手掛ける。

柏木麻里 (かしわぎ まり)詩人。ドイツ生まれ。第33回現代詩手帖賞受賞。近刊著書に 日英語の詩集『蝶』(思潮社)、美術書『もっと知りたいやきもの』(東京美術)がある。そのほかの詩集に『蜜の根のひびくかぎりに』、『音楽、日の』。国際芸術センター青森、森岡書店などで詩の展示・朗読を行う。2019年まで出光美術館学芸員として陶磁展覧会を企画。ストルガ国際詩祭、プリンストン・フェステイバル招待参加など国内外で活動し、詩は数カ国語に翻訳されている。

杉浦篤 (すぎうら あつし)1970年生まれ、埼玉県在住。社会福祉法人みぬま福祉会、工房集に所属。何年も触り続けることで、様々な形となったお気に入りの写真。暮らしの中でホッと一息つける夕食後や、のんびりと穏やかなひと時に、写真を入れた箱を抱え、時にはベッドに並べて寝転びながら部屋で楽しそうに写真を見ている。「Art Brut from Japan, Another Look」(Collection cle l’artbrut,2018年)、「すごいぞ、これは!」(埼玉県立近代美術館、2015年)をはじめ、展覧会参加多数。

横山裕一(よこやま ゆういち)1967年宮崎県生まれ。武蔵野美術大学で油彩を学んだが、2000年以降、時間を描くことができる表現方法として漫画を選びとり制作を始める。漫画作品に「ニュー土木」「トラベル」「NIWA」「ベビーブーム」「世界地図の間(ま)」「アイスランド」「プラザ」などがあり、その多くがフランス、アメリカ、イタリア、スペイン、ロシアなどの国で翻訳、出版されている。国内外で個展開催、グループ展参加多数。

中川美枝子(なかがわ みえこ)埼玉県生まれ。2018年、津田塾大学国際関係学科卒業。2020年、東京外国語大学大学院博士前期課程修了。専門はドイツ語文学。2017年7月より、「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」のスタッフとして、「見ること」を切り口にしたワークショップ活動を首都圏の美術館を中心に行っている。

dj sniff  ターンテーブル奏者、DJ、キュレーター、通訳・翻訳家。 これまでにニューヨーク、アムステルダム、香港、東京などを拠点に活動。2014年から大友良英、ユエン・チーワイとともにアジアの実験的な音楽家たちを集めるアジアン・ミーティング・フェスティバル(AMF)のコ・ディレクターを務め、音楽家としてはターンテーブルと独自の演奏ツールを組み合わせながら演奏や作品制作をする。

リ・ビンユアン(Li Binyuan)1985年中国永州生まれ。2011年中央美術学院彫刻科卒業。北京を拠点に活動。彫刻のマインドをもってパフォーマンス作品を制作、その多くを映像として発表。パフォーマンスという個人的な行為を通して、リは鑑賞者に物事を分ける境界を再考するよう促し、規制を媒介するものとしての常識に更なる疑問を投げかけている。最近の主な展覧会に「Land. Zhang Huan and Li Binyuan」(MoMA PS1、ニューヨーク、アメリカ、2018年)、「Li Binyuan」(HOW美術館、上海、中国、2019年)など。

井口直人(いぐち なおと)1971年生まれ、三重県出身。名古屋市在住。1987年から「さふらん生活園」所属。街のコンビニと施設のコピー機を使って、自分の顔とその時々の気に入ったものを写し取ることを毎日の日課としている。ガラス面に顔を押し付け自分でボタンを操作し、センサー光の動きと共に身体を動かすことで、画面に独特の歪みを作り出す。このような行為は、支援員との遊びの中で生まれ、習慣化されたものである。コンビニには15年あまり通っており、終わると店員が手際よくガラス面についた顔の脂を拭いてくれる。

磯子区障害者地域活動ホーム 様々なハンディキャップを持った人々が集まるコミュニティ。泣いたり、笑ったり、歌って踊ったり、真っ直ぐな生命力をぶつけて日々を過ごす。2020ヨコハマアートサイト事業「あいさつシリーズVol.2ぼくのあたりまえ きみのあたりまえ」at浜マーケット(2020年11月30日まで / https://y-artsite.org )企画・映像協力:飯塚聡

飯塚聡(いいつか さとし)映像作家。独立系映画製作会社勤務を経て、フリーランスのディレクターに。テレビ番組の演出を中心に幅広いジャンルの映像を制作。近年はドキュメンタリー映画の自主製作や、磯子区障害者地域活動ホームなどとの協働プロジェクトの企画・運営に取り組んでいる。バッカーズ(電撃障害者商品企画会議)の一員としても活動中。

鎌江 一美(かまえ かずみ)1966年生まれ。滋賀県在住。1985年から「やまなみ工房」に所属。思いを人に伝えるのが苦手ゆえ、コミュニケーションのツールとして振り向いて欲しい人の立体を作り続けている。モデルはすべて思いを寄せる男性。最初に題材を決め、原形を整えると、その表面全てを細かい米粒状の陶土を丹念に埋め込んでいく。完成までに大きな作品では約2か月以上を要する事もあり、無数の粒は作品全体を覆い尽くし様々な形に変化を遂げていく。大好きな人に認めてほしい。今もなお、その思いが彼女の創作に向かう全てである。

4)特別参加アーティスト

ジェス・トム(Jess Thom) 作家、アーティスト。自身のトゥレット症候群(チックの一種)を創造的に昇華するため、2010年にトゥレットヒーロー(Touretteshero)を共同設立。自伝的作品「Backstage in Biscuit Land」やサミュエル・ベケットの不条理演劇をもとにした「Not I」は、アンリミテッド・フェスティバルやエジンバラ・フリンジなどで上演され、高い評価を受ける。(Photo:James Lyndasy)

更新日 : 2020.08.24 現代アートの国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020」全貌初公開

この度、3年に一度開催される“障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アート国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」(主催:横浜ランデヴープロジェクト実行委員会/NPO法人スローレーベル/共催:横浜市)は、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ本年度の方針を全面的に見直し、オンラインとリアルが融合した全く新しいプロジェクトとして挑戦することを決定いたしました。

本リリースでは、テーマとして掲げる“our curioCity ‒好奇心、解き放つ街へ” や、コア会期である11月18日(水)~11月24日(火)に向けて動き始めた全4つのプログラムの内容を初公開いたします。


▼ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020  開催概要

名称:ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020
会期:プレ会期8月24日(月)~
コア会期11月18日(水)~ 11月24日(火)
場所:オンライン(https://paratriennale.net/2020
横浜市役所アトリウム(神奈川県横浜市中区本町6丁目50-10)

主催:横浜ランデヴープロジェクト実行委員会、NPO法人スローレーベル
共催:横浜市(文化観光局・健康福祉局)
補助:令和2年度文化庁文化芸術創造拠点形成事業
協力:神奈川県遊技場協同組合・神奈川福祉事業協会、株式会社FREEing、株式会社JVCケンウッド、横浜市立みなとみらい本町小学校

チケット:無料 ※一部有料。詳しくは公式HPをご確認ください。
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「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」のはじまりは、2014年。横浜市の文化オリンピアードとして位置づけられ、発展進行型プロジェクトと称し、障害のある・なしに関係なく文化芸術活動に参加したいと思う誰もが、出会い、そして共(ともに)創(つくる)アートプロジェクトの先駆者として誕生しました。

総合ディレクターには、自らも脚に障害を抱えながら、障害者とアート、そして社会の間のバリアを取り払うべく活動を広げる栗栖良依(くりす・よしえ)が就任。東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチームクリエイティブディレクターも担う栗栖を中心に集大成に向けて進行していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、昨年11月に発表した内容を全面的に見直すこととなりました。

今回「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」が選んだ会場は、オンラインと横浜市役所です。会場に行きたくても、新型コロナウイルスによって来場できない日本全国、そして世界のみなさん。また、重度障害者など移動に困難を抱えてる人たちにも楽しんでもらえるよう、オンラインや映像を通じた新しい体験の提供とライブの合わせ技を展開いたします。

プレ会期である8月24日(月)を皮切りに、11月のコア会期に向けて動き始める各プログラムの活動もひとつの作品としてお楽しみください。

 

▼開催テーマとキービジュアルについて

1)開催テーマ「our curioCity ‒好奇心、解き放つ街へ」
2020年上半期、瞬く間に世界中で拡がった新型コロナウイルスの猛威に、当たり前とされていた日常を失い、
その有り難さに気付かされたという人も多いのではないでしょうか?

政府が示す新しい生活様式に、人間としての生理的な違和感を感じ、アフターコロナにきっと来るであろう新しい社会の上に成り立つ、新しい生き方を模索しながら、改めて、自己の根のところにある感情や個性に気付き、表出したいという欲求が其処此処で溢れ出す……そんな時代のキーワードに「解放」という言葉があると考えました。
自分の個性を発揮することで居場所を獲得し、自分とは違う身体や思考の他者を受け入れ、共存する道を見出さなくては生き残れない時代。社会の価値観が大きく移りゆく中で、今まさに、2014年より私たちがヨコハマ・パラトリエンナーレの中で発信し続けてきた、想像力と創造力を駆使した「共創力」が求められていると実感しています。

この6年間に渡るパラトリの旅とその情熱の源を辿った時、そこにあったのは、止むことの無い「好奇心」でした。
2020年。わたしたちは、次のステージに進むべく「our curioCity -好奇心、解き放つ街へ」というテーマと共に、先の読めない激動の年を、熱く駆け抜けます。

2)キービジュアル


これまで「常識を根底から問う」ことを目指してきたヨコハマ・パラトリエンナーレ。今回も既存の常識では考えられないような写真または写真家とその人の好奇心から切り取られた写真でビジュアルを作りたいと考え、アメリカ人の写真家であり、教師やアクティビストとしても活躍されている視覚に障害のあるブルース・ホールさんが自閉症のお子さんを撮影した写真を選びました。水をつかもうとする自閉症の少年とその瞬間をとらえた一枚。二人の好奇心がこの瞬間に詰まっているのではないでしょうか。

フォトグラファー:Bruce Hall(ブルース・ホール)
視覚障害者の写真家、教師、アクティビスト。カリフォルニア州サンタアナ在住。重度の自閉症を持った双子の父親でもある。生まれつき眼振、近視、乱視、弱視、黄斑変性、外斜視といった視覚障害を持つ。彼の写真からは、「視覚障害」と「カメラ」が掛け合わされることで生まれる新たな世界を垣間見ることができる。

 

▼ヨコハマ・パラトリエンナーレ総合ディレクター 栗栖良依(くりすよしえ)

栗栖良依(ヨコハマ・パラトリエンナーレ 総合ディレクター)

栗栖良依(ヨコハマ・パラトリエンナーレ 総合ディレクター)

「2014年から、様々な課題や困難を手探りで乗り越えてきました。辛くて大変なことも沢山あったけど、同じだけ驚きや喜びもありました。今こそ、みんなの想像力と創造力が試される時だと思います。この6年に渡って築き上げた力を、ひとりでも多くの方と、時空を超えて共有し、「また明日も自分らしく生きよう!」と思ってもらえたら嬉しいです。」

プロフィール
パラ・クリエイティブディレクター/プロデューサー、SLOW LABELディレクター、東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチームクリエイティブディレクター。「日常における非日常」をテーマに異分野・異文化の人や地域を繋け、新しい価値を創造するプロジェクトを多方面で展開。2008年より、過疎化の進む地域で市民参加型パフォーマンス作品を制作。2010年骨肉腫をきっかけに右下肢機能全廃。障害福祉の世界と出会う。2011年「SLOW LABEL」を設立。2014年、「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」を立ち上げ総合ディレクターを務め、障害のある人が芸術活動に参加するための環境整備や支援人材の育成に取り組む。リオパラリンピック閉会式・旗引継ぎ式ステージアドバイザー。第65回横浜文化賞「文化・芸術奨励賞」受賞。

 

【Program.01】パラトリテレビ 

オンラインとリアルが融合するパラトリ2020のメインともいえるコンテンツ「パラトリテレビ」。プレ会期より、障害当事者から多様な分野のプロフェッショナルまで、パラトリを通じて出会ってきた人々が集結し、オリジナル番組を制作、YouTubeで配信します。そしてコア期間には、横浜市役所アトリウムの特設ステージから生配信!番組のプログラムが、オンラインを飛び越えて楽しめます。

<Data>
・配信期間: 8月24日(月)~(以降、隔週配信)
・視聴無料
★8/24(月)18:00〜19:00 初回配信記念チャットパーティー開催!
https://www.paratriennale.net/news/archive/#887

番組プログラム(例)
1)「おうちでサーカス」…日本初のソーシャルサーカスカンパニー「SLOW CIRCUS PROJECT」の個性豊かな団員たちが、お家でできるサーカステクニックやエクササイズを紹介。
2) 「HELLO! My Neighbors わたしとあなたのパラトリヒストリー」…これまでに関わってくれた人々に取材し、パラトリエンナーレの物語をそれぞれの視点で語ってもらうプロジェクト。
3)「Play 手話と詩であそぼう」…詩人三角みづ紀が投げかけた言葉と、ろう者のアーティスト南雲麻衣の手話がかけあわされて生まれる新しい表現。

【主な出演者・制作者】

パラトリテレビ 主な出演者・制作者

ナビゲーター:中嶋涼子(なかじまりょうこ)※左
9歳の時に原因不明で下半身不随になり車椅子での生活へ。南カリフォルニア大学映画学部を卒業後は日本へ帰国し、映像エディターとして働く。2018年に車椅子インフルエンサーに転身し、YouTubeやテレビ出演、講演活動等を通し、様々な分野で日本(人)をバリアフリー化するための活動に取り組む。YouTubeチャンネル『中嶋涼子の車椅子ですがなにか⁉:https://www.youtube.com/channel/UCeSsxoqjXX_R4kvAD1PI1iw

パペット話者:熊谷拓明(くまがいひろあき)※右
2008年よりシルク・ドゥ・ソレイユ「believe」に出演、2011年までアメリカ合衆国ラスベガスで850ステージに立つ。帰国後は自身が作/演出を手がけるオリジナルジャンル「ダンス劇」作品を数多く発表。舞台「夜中に犬に起こった奇妙な事件」(森田剛主演)振付。ヨコハマ・パラトリエンナーレ「不思議な森の大夜会」ウサギのダンス劇演出/出演。

パラトリテレビディレクター(撮影・編集):鹿子澤拳(かのこざわけん) ※中央
先天性の聴覚障害がある。幼い頃よりダンスを好む。筑波技術大学ダンスサークル「Soul Impression」に所属し本格的にストリートダンスを学ぶ。SLOW MOVEMENT -Next StageShowcase & Forum-「聞こえなくても、聞こえても『ダンス劇』(2017/演出・振付:熊谷拓明)」、ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017「現代サーカス’sense of oneness’(演出:金井ケイスケ)」、国際障害者舞台芸術祭True Colours/シンガポール「Seek the Truth-真実を求めて-」(2018/演出・振付:DAZZLE)出演。

~コア会期の見どころ~
番組プログラム「みんなでつくろう!井上唯のwhitescaper」では、パラトリテレビでつながった全国の仲間(視聴者)たちとともに、whitescaperを作ります。約2ヶ月それぞれ異なる場所で制作したwhitescaperを1つにつなげ、インスタレーションアート作品として横浜市役所アトリウムに設置されるパラトリテレビ特設ステージに展示します(参加方法:https://www.paratriennale.net/2020/081136

「みんなでつくろう!井上唯のwhitescaper」作品イメージ

「みんなでつくろう!井上唯のwhitescaper」作品イメージ

 

【Program.02】BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター~わかりあうことの不可能さと、あきらめないことについての考察~」

BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター〜わかりあうことの不可能さと、あきらめないことについての考察〜」

障害のある表現者と多分野のアーティストによる、読む展覧会「そのうち届くラブレター」。パラトリエンナーレの第3回目となる美術展はこれまでの取り組みの延長線上に立ち、「障害」とは何かを根底から問うテーマを設定。人間が誰しも抱える、わかりあうことの不可能さを見据えながら、その絶望を乗り越えていく視点・姿勢をもった6人の作品に対し、8人と1組の表現者たちがそれぞれの方法で彼らの作品への応答を試みます。※本展は、読む展覧会としてブック(本)の形式で編まれ、公式ウェブサイトでも展開されます。

<Data>
・展示期間: 11月18日(水)〜11月24日(火)
・場所:本(横浜市役所で1000部無料配布)/オンライン
★横浜市役所展示スペースAで一部作品展示も行います。
・参加費:無料

キュレーター紹介
リーダー 金澤韻(かなざわこだま)※左

1973年神奈川県生まれ。熊本市現代美術館など公立美術館での12年の勤務を経て、2013年に独立。これまで国内外での展覧会企画多数。トピックとして、グローバリゼーション、ニューメディアアート、そして日本の近現代史を扱い、時代・社会の変化とともに変容する人々の認識と、私たちに精神的な困難をもたらすものを捉え、問題解決の糸口を探る。

田中みゆき(たなかみゆき)※中央
1980年大阪府生まれ。キュレーター/プロデューサー/東京都渋谷公園通りギャラリー学芸員。「障害は世界を捉え直す視点」をテーマに展覧会やパフォーマンス、映画、ゲームなどカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。価値や評価が定まる前の表現を扱うプロジェクトを通して、表現の見方や捉え方を当事者や鑑賞者とともに再考する。

畑井恵(はたいめぐみ)※右
1983年和歌山県生まれ。グループフランス校シャトー・ド・レクレール卒業。パティシエとして2年間勤務の後、大阪大学文学部・文学研究科で西洋近現代美術史を専攻。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員を経て2015年より千葉市美術館学芸員。現代美術を中心とした展覧会企画及び教育普及事業を担当。主な展覧会に「目 非常にはっきりとわからない」。

<参加アーティスト>※順不同
ジェス・トム(作家、美術家)/リ・ビンユアン(現代美術家)/山本高之(現代美術家)/鎌江一美(やまなみ工房)/井口直人(さふらん生活園)/杉浦篤(工房集)/川戸由紀(アートかれん)

<応答するひと> ※順不同
松本美枝子(写真家、美術家)/中川美枝子(「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」スタッフ)/華雪(書家)/磯子区障害者地域活動ホーム+飯塚聡(映像作家)/柏木麻里(詩人)/船越雅代(料理家/アーティスト)/金氏徹平(現代美術家) /dj sniff(音楽家)/横山裕一(美術家、漫画家)

 

【Program 03】「サーカスアメーション」/「パラトリみらいサミット」

ヨコハマ・パラトリエンナーレ 2020「サーカスアメーション」「パラトリみらいサミット」イメージ

「サーカスアニメーション」では、両足義足のサーカスアーティストであるエリン・ボールをはじめとした世界のサーカスアーティストと日本初のソーシャルサーカスカンパニーSLOW CIRCUS PROJECTのメンバーが、時空を超えたサーカスアニメーションの共創に挑戦いたします。またコア会期には、個性豊かなSLOW CIRCUS PROJECTのメンバーと、みなとみらい本町小学校5年生のこどもたちが議論を交わす「パラトリみらいサミット」を開催。“全人類アカンパニスト化計画!めざせ、だれかの伴奏者“をテーマに、みんなが暮らしやすい街について考えます。

<Data>
・開催日: 11月18日(水)~24日(火)  ※パラトリみらいサミットの日程は、公式WEBサイトで後日発表!
・場所:オンライン/横浜市役所アトリウム
・参加費:無料

SLOW CIRCUS PROJECTとは?
日本初のソーシャルサーカスを普及・実践するカンパニー。ソーシャルサーカスとは、サーカス技術の練習や習得を通じて協調性・問題解決能力・自尊心・コミュニケーション力などを総合的に育むプログラム。世界各地で貧困・難民・虐待などに起因するマイノリティのエンパワメントに活用されている。2017年よりシルク・ドゥ・ソレイユのサポートを受け、多方面でのプログラム実践や、障害のある人とのパフォーマンス創作、トレーニングなどに取り組んでいる。https://circus.slowlabel.info

サーカスアニメーション クリエイティブメンバー
クリエイティブプロデュース:栗栖良依(SLOW LABEL)
演出:金井ケイスケ(サーカスアーティスト/SLOW CIRCUS PROJECT)
脚本:益山貴司(劇作家・劇団子供鉅人)
撮影・監督・編集:矢彦沢和音(ビデオグラファー)

エリン・ボール

エリン・ボール
カナダにあるキングストン・サーカス・アーツを主宰するサーカスアーティスト。2014年3月に両足を失い1年間活動を休止するも、新しい体をクリエイティブに解釈しパフォーマンスを再開。毎年、肢体切断者のためのサーカスキャンプを主宰する他、国際的に指導とパフォーマンス活動を積極的に展開している。

 

【Program 04】 パラトリ「フードラボ」「メディアラボ」オンラインゼミ

「食」を切り口に福祉や持続可能な社会について考え、学びあう「フードラボ」と、「伝えかた」をテーマに、多様な立場の人々と学び合う「メディアラボ」を実施いたします。本ラボは、プレ会期からコア会期までオンラインゼミとして配信されるだけでなく、コア会期は、横浜市役所アトリウムの特設ステージでリアルイベントも開催いたします。

<Data>
・配信期間:プレ会期~コア会期※コア会期のリアルイベントの日程は、公式WEBサイトで随時発表!
・参加費:有料 ※コア会期のリアルイベントのみ無料

<詳細・ラボメンバー募集情報はこちら>
メディアラボ『パラ枠をこえる伝えかた研究所』
フードラボ 『新しい食と福祉の講座』

更新日 : 2020.08.18 8/24(月)「ヨコハマ・パラトリエンナーレ公開授業」ご取材のご案内 -ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 プログラム初発表-

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020」プログラム初発表!
障害福祉×アートと生きる栗栖良依がコロナ時代の新たなイベント像を宣言

2020年8月24日、2021年のパラリンピック開会式まであと1年。

“障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アートの国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」が今年度の開催テーマと全プログラムの概要を発表いたします。

プレゼンターは、自身も障害者でありヨコハマ・パラトリエナーレとリオ大会の実績から「東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチーム クリエイティブディレクター」にも選任された栗栖良依。この日は横浜市立みなとみらい本町小学校5年生(56名)に向けた公開授業を開催し、そこでヨコハマ・パラトリエンナーレ2020の全容を発表します。

(画像左:ヨコハマ・パラトリエンナーレ 総合ディレクター 栗栖良依/右:「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017 sense of oneness とけあうところ 第二部 不思議の森の大夜会」会場風景(撮影:加藤甫))

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「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 公開授業」開催概要

日程:2020年8月24日(月)14:00〜15:50(13:30受付開始)
会場:横浜市役所1Fアトリウム(プレスの皆様限定でオンライン配信も行います)

<登壇者>
栗栖良依(ヨコハマ・パラトリエンナーレ 総合ディレクター)
中嶋涼子(車椅子インフルエンサー/パラトリテレビ ナビゲーター)
熊谷拓明(ダンス劇作家、舞踊家/パラトリテレビ パペット話者)

<スケジュール>
14:00~14:20 ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020開催テーマ・プログラム発表
14:20~14:30 フォトセッション①登壇者+小学生 *2Fからの撮影
14:30~15:00 映像上映(ヨコハマ・パラトリエンナーレ 2017 アートドキュメンタリー映画「sense of oneness とけあうところ」一部/監督・撮影・編集 池田美都)
15:00~15:20 小学生とのディスカッション
15:20~15:30 小学生退場・休憩 *小学生へのコメント取材をご希望の方はお申し出ください。
15:30~15:40 フォトセッション②栗栖・中嶋・熊谷
15:40~15:50 プレスの皆様による質疑応答   *オンラインからの質問も受付いたします。

*スケジュールは変更となる可能性もございます

<発表内容>
開催テーマ/全プログラム概要/参加アーティスト・キュレーター など

©︎横浜市役所アトリウム

会場:横浜市役所アトリウム

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ヨコハマ・パラトリエンナーレでは、立ち上げ初期から障害者の文化芸術活動へのアクセシビリティを高めることを課題としてきましたが、新型コロナウィルス感染拡大を機に改めてその課題と向き合うことになりました。一時は開催中止の判断もありえましたが、このような状況だからこそ「コロナ禍で孤立しがちな障害者もアクセスできるイベント」を実現すべきだと考え直し、企画内容を刷新し、オンライン・リアル融合型の新しい形式のフェスティバルとして開催することに決定しました。新たな形式だからこそアクセシビリティをより高め、障害や移動のバリアを超えたイベントのロールモデルとなることをめざし開催準備を進めてまいります。

この機会にぜひ企画の全容をご取材くださいますと幸いです。

<登壇者・ゲストプロフィール>

ヨコハマ・パラトリエンナーレ 総合ディレクター栗栖良依と過去の開催の様子

◇ヨコハマ・パラトリエンナーレ 総合ディレクター 栗栖良依
(パラ・クリエイティブディレクター/プロデューサー、SLOW LABELディレクター 東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチームクリエイティブディレクター )

アート、デザイン、エンターテイメントの世界を自由な発想で横断し、人や地域を繋げて新しい価値を創造するプロジェクトを展開。2010年、骨肉腫をきっかけに右下肢機能全廃。障害福祉の世界と出会う。2011年「SLOW LABEL」を設立。2014年にヨコハマ・パラトリエンナーレを立ち上げ総合ディレクターを務める。パフォーマンスプロジェクト「SLOW MOVEMENT」では、総合演出として創作の指揮をとりながら、障害のある人が芸術活動に参加するための環境整備や支援人材の育成に取り組む。2016年にはリオ・パラリンピック旗引き継ぎ式のステージアドバイザーを務める。東京2020 開会式・閉会式 4式典総合プランニングチーム クリエイティブ・ディレクター。第65回横浜文化賞「文化・芸術奨励賞」、タイムアウト東京 LOVE TOKYO AWARDS 2016 face of tokyo受賞。

左:中嶋涼子さん/右:熊谷拓明さん、パラトリテレビオリジナルキャラクター「Pちゃん」(デザイン:武田久美子)

左:中嶋涼子さん/右:熊谷拓明さん、パラトリテレビオリジナルキャラクター「Pちゃん」(デザイン:武田久美子)

◇左:パラトリテレビ ナビゲーター 中嶋涼子(車椅子インフルエンサー)

9歳の時に原因不明で下半身不随になり車椅子での生活へ。高校卒業後はアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスに留学。2012年、南カリフォルニア大学映画学部卒業後は日本へ帰国し、FOXネットワークスにて映像エディターとし働く。兼ねてから感じていた、障害者として生きづらい日本の社会環境に疑問を感じ、海外で吸収した心のバリアフリーを日本(日本人)に伝え、誰もが暮らしやすい社会作りに貢献したいと決意し、2018年に車イスインフルエンサーに転身。現在はYouTubeやテレビ出演、講演活動等を通し、様々な分野で日本(人)をバリアフリー化するための活動に取り組む。中嶋涼子公式ウェブサイト:https://ryoko-nakajima.com、YouTubeチャンネル『中嶋涼子の車椅子ですがなにか!?』https://youtube.com/channel/UCeSsxoqjXX_R4kvAD1PI1iw

◇右:パラトリテレビ パペット話者 熊谷拓明(ダンス劇作家/舞踊家)

1979年札幌生まれ。小学生時代ミュージカル「CATS」に衝撃を受け、歌い踊る日々をはじめる。2008年よりシルク・ドゥ・ソレイユ「believe」に出演、2011年までラスベガスで850ステージに立つ。帰国後は自身が作/演出を手がけるオリジナルジャンル「ダンス劇」作品を数多く発表。ヨコハマ・パラトリエンナーレ「不思議な森の大夜会」演出/出演。

<同時開催>
ヨコハマ・パラトリエンナーレ ドキュメント展示(詳細はこちら)
2020年8月24日(月)〜 8月29日(土) 9:00〜20:00(最終日のみ17:00まで)

■ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 開催概要
会期:プレ期間:2020年8月24日(月)〜 / コア期間:2020年11月18日(水)〜11月24日(火)
会場:オンライン、横浜市役所(新市庁舎)
主催:横浜ランデヴープロジェクト実行委員会、NPO法人スローレーベル
共催:横浜市(文化観光局・健康福祉局)
補助:令和2年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
協力:神奈川県遊技場協同組合・神奈川福祉事業協会、株式会社FREEing、株式会社JVCケンウッド、横浜市立みなとみらい本町小学校

■ヨコハマ・パラトリエンナーレについて
『ヨコハマ・パラトリエンナーレ』は、障害のある方をはじめとする市民と、アーティストなどの多様な分野のプロフェッショナルとの協働により、新たな芸術表現を創造・発信する国際芸術展。「アートの力で、人々の出会いと協働の機会を創出し、障害の有無を超え、誰もが居場所と役割を実感できる地域社会を実現すること」を目的に、現代アートの国際展『ヨコハマトリエンナーレ』と対をなす“もうひとつ(パラ)”のトリエンナーレとして、3年に1度開催してきました。

●公式サイト https://www.paratriennale.net/(8/24リニューアル予定)
●YouTube  https://www.youtube.com/c/paratriennale
●Facebook https://www.facebook.com/paratriennale
●twitter   https://twitter.com/paratri2020

<取材に関するお問い合わせ>
横浜ランデヴープロジェクト実行委員会(NPO法人スローレーベル 広報担当:友川/南)
TEL/FAX: 045-642-6132   E-mail: pr@paratriennale.net

更新日 : 2019.12.14 Yokohama Paratriennale 2020 dates and venues decided!

Yokohama Paratriennale 2020 dates and venues decided!
Opens at Yokohama City Hall Atrium (New City Hall) and other venues, November 12 (Thurs) – 28 (Sat), 2020

The opening, dates, and venues for Yokohama Paratriennale 2020, an international contemporary art exhibition born of the collaboration between individuals with disabilities and professionals from a wide range of fields, have been decided as follows. Yokohama Paratriennale is an international fine art exhibition involving the creation and dissemination of new forms of artistic expression through cooperation with citizens, including those with disabilities, and professionals from a wide range of fields, such as artists. It has been held once every three years as a “para” (“beside,” “alike but different”) triennial to complement the Yokohama Triennale, with the goal of “using the power of art to create opportunities to bring people together in collaboration and realize a form of local community in which anyone and everyone can truly feel they have their own place and role, regardless of ability or disability.”

2020 will see a change of main venue from Zou-no-hana Terrace, with exhibitions, performances, and workshops taking place all over Yokohama. Based on our achievements from the Paratriennale’s previous two iterations, in 2020 we will showcase an anthology of our stock of original productions as well as our progress in training performers and support personnel. While sharing the know-how and accomplishments we have amassed from angles such as art, welfare, and community development, we will aim to “create opportunities to bring diverse people together in collaboration through art” and expand the reach of “spaces where anyone and everyone can truly feel they have their own place and role” in new areas, such as regional localities and our day-to-day lives.

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014 first contact はじめてに出会える場所」 会場風景(撮影:山崎真)

「Yokohama Paratriennale 2014 first contact」 Photo by Shin Yamazaki

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017 sense of oneness とけあうところ 第二部 不思議の森の大夜会」会場風景(撮影:加藤甫)

「Yokohama Paratriennale 2017 sense of oneness」Photo by Hajime Kato

Yokohama Paratriennale 2020 Outline

【1】Performance (Dates: November 21 (Sat) and 22 (Sun), 2020 / Venue: Yokohama Municipal Minatomirai Honcho Elementary School)
A circus performance promoting forms of diversity that transcend disability or ability.
We will present an anthology performance showcasing the work with which we have been involved since 2014, such as our the original productions and progress in training performers and support personnel.
*As a collaborative project with Yokohama Municipal Minatomirai Honcho Elementary School, we are also in the process of arranging talks and workshops for children.

【2】Exhibition (Dates: November 12 (Thurs) – 28 (Sat), 2020 / Venue: Kanagawa Kenmin Hall Gallery)
An exhibition showcasing collaborations between artists and individuals with disabilities.
We will present new perspectives on disability, inclusive societies, and more in artwork taking diverse forms.

【3】Food Project (Venue: Yokohama City Hall Atrium (New City Hall) and others)
A new project revolving around food, collaboratively developed by artists and local welfare facilities.

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Dates: Preview / Summer 2020 (documentation to be exhibited)
Main Program / November 12 (Thurs) – 28 (Sat), 2020
Venues: Yokohama City Hall Atrium (New City Hall), Kanagawa Kenmin Hall Gallery, Yokohama Municipal Minatomirai Honcho Elementary School, and others
Sponsors: Yokohama Rendezvous Project Executive Committee, Specified Nonprofit Corporation Slow Label
Co-Sponsors: Yokohama City, Kanagawa Kenmin Hall (Designated Manager: Kanagawa Arts Foundation)
Cooperation: Yokohama Municipal Minatomirai Honcho Elementary School

更新日 : 2019.11.07 ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 会期・会場決定

“障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アートの国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020」の開催と、会期・会場が下記の通り決定しました。

【ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 会期・会場】
会期:プレ会期 / 2020年夏 (ドキュメント展示開催予定)
本会期 / 2020年11月12日(木)〜11月28日(土)
会場:横浜市役所アトリウム(新市庁舎)、神奈川県民ホールギャラリー、みなとみらい本町小学校 ほか

『ヨコハマ・パラトリエンナーレ』は、障害のある方をはじめとする市民と、アーティストなどの多様な分野のプロフェッショナルとの協働により、新たな芸術表現を創造・発信する国際芸術展。

「アートの力で、人々の出会いと協働の機会を創出し、障害の有無を超え、誰もが居場所と役割を実感できる地域社会を実現すること」を目的に、現代アートの国際展『ヨコハマトリエンナーレ』と対をなす“もうひとつ(パラ)”のトリエンナーレとして、3年に1度開催してきました。

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017 sense of oneness とけあうところ 第二部 不思議の森の大夜会」会場風景(撮影:加藤甫)

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017 sense of oneness とけあうところ 第二部 不思議の森の大夜会」会場風景(撮影:加藤甫)

2020年はこれまで主会場だった象の鼻テラスを飛び出し、横浜の街の各所で企画展示、パフォーマンス、ワークショップを展開します。

過去2回開催してきた実績をもとに、2020年は、これまでに積み重ねてきた創作とパフォーマー/支援人材育成の集大成を披露するとともに、パラトリエンナーレを通じて蓄積してきたノウハウや実績をアート・福祉・まちづくりなどの角度から共有しつつ、「アートを通じて、多様な人々の出会いと協働の機会を創出し、誰もが居場所と役割を実感できる場」を、地域や日常にも展開していくことをめざします。

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【ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 開催概要】

【1】 パフォーマンス
日程:2020年11月21日(土)・22日(日)
会場:みなとみらい本町小学校
障害の有無を超えて多様性のメッセージを発信するサーカス作品の公演。
2014年から取り組んできた創作やパフォーマー/支援人材育成の集大成的作品を発表。
※みなとみらい本町小学校との協働プロジェクトで、児童向けの講演・ワークショップ企画も進行中

【2】展覧会
日程:2020年11月12日(木)〜 28日(土)
会場:神奈川県民ホールギャラリー
障害のある方とアーティストのコラボレーションによる作品の展覧会。 障害や共生社会についての新たな切り口を多様な形式の作品で提示する。

【3】フードプロジェクト
会場:横浜市役所アトリウム(新市庁舎) ほか
市内福祉施設とアーティストで共同開発する、食にまつわるプロジェクトを実施。

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会期:プレ会期 / 2020年夏 (ドキュメント展示開催予定)
本会期 / 2020年11月12日(木)〜11月28日(土)
会場:横浜市役所アトリウム(新市庁舎)、神奈川県民ホールギャラリー、みなとみらい本町小学校 ほか
主催:横浜ランデヴープロジェクト実行委員会、特定非営利活動法人スローレーベル
共催:横浜市、神奈川県民ホール(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
協力:横浜市立みなとみらい本町小学校

公式サイト https://www.paratriennale.net
Facebook  https://www.facebook.com/paratriennale

【プレイベント情報】
★トークイベント「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020に向けて」

日程:2020年2月22日(土)10:30〜12:00(予定)
会場:象の鼻テラス(〒231-0002 横浜市中区海岸通1丁目)
登壇者:栗栖良依(ヨコハマ・パラトリエンナーレ総合ディレクター/NPO法人スローレーベル理事長) ほか

更新日 : 2018.08.22 アクセシビリティ実践講座 開講

障害の有無を問わず、だれでも楽しめる文化・アート活動の場のアクセシビリティや、障害のある方と活動する際のサポート方法などを実践を通して学ぶ講座を開催します。

【講座内容】全4回
第1回:基礎レクチャー
障害のある人と活動を行う際に必要な基礎知識を学びます。
日時:8月30日(木) 18:30-20:30
場所:障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール(神奈川県横浜市港北区鳥山町1752)
第2回:実習 アート創作活動編
ものづくりワークショップを通じて、障害のある人との創作活動を体験し、「支援する・される」ではない関係性の築き方を体験します。
日時:9月2日(日)13:00-15:30
場所:障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール
第3回:実習 会場での案内編
コンサートの会場案内の実習を通して、インクルーシブなイベント運営や安全な誘導の方法を学びます。
日時:9月17日(月・祝)12:30~16:30
場所:障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール
第4回:実践・まとめ
これまでの座学、実習で学んだことを活かし、多様な人が参加するイベントのアクセシビリティを担います。
日時:10月8日(月・祝)14:00-18:00(予定)
場所:障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール

取材に関するお問い合わせ
ヨコハマ・パラトリエンナーレ 事務局
〒231-0002 神奈川県横浜市中区海岸通 1丁目 象の鼻テラス内
Email : pr@paratriennale.net

主催:横浜ランデヴープロジェクト実行委員会、特定非営利活動法人スローレーベル
共催:横浜市
協力:障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール