Key Visual

Namiko Kitaura
「revolution/recurrence –back to the source(原点回帰)–」

Key Visual

制作:Namiko Kitaura(写真家) 協力:藤本ツトム(4K プロデューサー)

Concept

とりわけ社会では、障害者・健常者とわけて捉えがちですが、全ての人間に共通する最も根源的なもの(細胞組織や血液など、大宇宙にも通じるような人体のミクロの世界)を描くことで、人はみな人なんだ、というメッセージを表現しています。今回は、目が不自由な方でも直感的にパラトリの世界観を感じることができるよう、キービジュアルを時間軸と音のある動画で表現しており、WEBや会場では動画を使用。ポスターでは「パラトリエンナーレ」という新たな命の誕生、first contactと重ね合わせ、細胞が生まれる瞬間を切り取りました。

Message from Namiko Kitaura

この度の撮影 ’原点回帰’ のサブテーマは’小宇宙’ ‘circle of life’ ‘昇華’ です。キッチンにて身近な食材に手を施し、接写して表現しました。ひとり親としての子育てや障害を抱える母との日々を通して感じる事を、“家"という特別な空間のなかで家事として作品を撮りました。実生活とアートは昔から強い結びつきがありましたが、現代社会ではなかなか日々の生活を感性豊かに、ゆったりと生活をする事が難しいと、皆が感じていると思います。マテリアリズム重視の社会、特別な教育をうけた選ばれた人だけのステイタスとしてのアートではない、身近な自己表現の術、日常でのカタルシスとしての小さなアートの世界。日々、皆が小さな美しい事や嬉しい事に感動し、小さな幸せに目を向けて生きて行ければ、との思いからこの様な作品を制作しました。

Namiko Kitauraきたうら・なみこ

1996年に絵画を学ぶため渡英し、その後渡伊。1997年写真に転向し作品制作をスタート、写真家として活動を続ける傍らミラノで視覚芸術・デザイン・美術史を、ロンドンでモダンアートを学ぶ。2003年から2005年までベネトンが出資するアーティスト・レジデンス「FABRICA」にて、日本人の写真家として初めてスポンサーを受ける。国内外の有名ブランドやファッション誌の広告を多く手掛ける傍ら、社会に潜むさまざまな問題と向き合い、その裏に潜む言葉にならない感覚を独自の撮影手法で視覚化した作品を発表している。

ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014